『見ないで信じる人は、幸いである〜復活の主イエスと共に③』:ヨハネによる福音書20章24−29節

ット上で配信されたTOGETHER at HOMEというチャリティーライブ。世界的に有名なアーティストらが参加し、各自宅から希望の歌を繋いで全世界にエールを送っている。グラミー賞を何度も受賞している米国の歌手テイラースィフト(Taylor Swift)は、重い病気と診断されてしまった母親にささげた曲「soon you'll Get better」を披露している。彼女はこの楽曲で、「I pray to you. Desperate people find faith,so now I pray to Jesus too…」とイエスに祈り、病床にある者を励ましている。「すぐに良くなる!」この言葉には、見ないで信じるという信仰が表明されているようにも思う。▼目下、礼拝に集まれる者とそれが出来ない者がいる。他の弟子たちと一緒に集まれなかったトマスであったが、復活のイエスは彼に出会われた。懐疑心の典型とも呼ばれるトマス言葉をそのまま受け止め、誠実を尽くされるイエス。復活のイエスは裏切りも疑いも不信仰もすべてを受容する姿で個別に出会われたのだ。トマスはそのイエスに出会い、「わが神、わが主よ」と告白する。神は<群れ>を養われるが、その呼びかけや出会い至っては<個人的>であり、親密に関係される。信仰は多勢の者が集まって和気藹々としている場所ではなく、むしろ人と人とが引き離される時、荒野のような寂しさと厳しさの中で、孤独へと放り込まれた状況でこそ飛躍し、深められる。人と人を遠ざけるウィルスが蔓延する状況下ソーシャルディスタンスが求められているが、神との信仰的距離は近いほど救いとなる。その意味で信仰とは神との密着にある。それは不安の中でも神の言葉に信頼し、全身全霊を委ね切ることである。あなたは独りにされているのではない、復活のイエスと出会う者とされているのだ。この時期こそ、主を喜ぼう。2020.4.26