『沖縄「ちむぐりさ」という言葉』:ローマの信徒への手紙12章15節

6月23日は沖縄での激戦が終結した日とされる。1945年太平洋戦争末期、沖縄では3ヶ月で県民の約4人1人が犠牲になった。青い空と珊瑚礁に囲まれた自然豊かな島で起こった凄惨な歴史は、今なお語り継がれる。もう二度と繰り返されないために・・・。主人公が沖縄出身のドラマ「ちむどんどん(「ドキドキする」の意味)」が現在放映中だが、「ちむぐりさ(肝苦りさ)」という沖縄の言葉がある。「かわいそう」に近い言葉だが異なり「あなたが悲しいとわたしも悲しい」という意味で使われる。上から目線ではなく相手の痛みを自分の事として胸を痛め、辛い思いをしている人と連帯する言葉だ。「喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい」(ローマ12:15)に通じる。本土復帰50周年の節目にあって沖縄の痛みに心を向けてほしい。日本にある軍事基地の約70%は沖縄に集中している。防衛費として膨大な税金が投入され南西諸島ではミサイル基地が次々に建設されている。有事になったら真っ先に攻撃対象となるのはどこか?「沖縄の問題」とされていないか?「ちむぐりさ」という共感性を取り戻したい。(2022/6/19)

2022/6/19(日)礼拝講壇生け花 by YOSHIKO