『救い主の誕生』:マタイによる福音書2章1−12節

「頭痛が痛い」は二重表現。「サハラ砂漠」は外国語と日本語の意味が重複している。「サハラ」はアラビア語で「砂漠」を意味するからだ。「クリスマス」は「キリスト・ミサ(礼拝)」の意味であるから、教会で使われる「クリスマス礼拝」という言葉は、厳密には「キリスト・ミサ・礼拝」。あえて邦訳するなら「救い主・礼拝・礼拝」と二重表現となる?!だが、「びっくり仰天」のように同じ意味が重なって強調される用法もある事から、「礼拝」を強調する意味で「クリスマス礼拝」としても、日本語では理解を強めるために必要な表現であろうと思う。砂漠を越え東方から来訪した「占星術の学者」。原語は「マゴス」。英語で言う「Magic」の語源との説もある。聖書では「魔術」や「占い」はご法度とされ、厳しい態度を否めない。しかし、救い主の誕生に際し、真心からの礼拝をささげているのは彼らなのだ。占星術の学者らは喜びにあふれ、宝物の箱を開けて幼子イエスを礼拝する。彼らは救い主を前にそれまで大切にしていた商売道具を手放したのかも知れない。博士たちは今までとは別の道を通って帰国し、新しい歩みを始めた。それは神の言葉に従う道であった。救い主は正しい者を招くためではなく、罪人を招くために生まれた。主イエスは特定の人々だけではなく、部外者とされる者、遠くにいる者も近くの者も全世界の救い主として、すべての人々を礼拝へと招いておられるのである。(2022.12.18)


2022/12/18(日)礼拝講壇生花 by YOSHIKO