『真理に基づく解放』:ヨハネによる福音書8章31−36節

2月11日は「建国記念の日」とされているが、われらはこの日を「信教の自由の日」の礼拝として守る。かつて特定の人間が神格化されることによって生き方や宗教が強制される事になり、言論が規制され、多くの命が失われた歴史を持つからこそ、われらは道・真理・命である主イエス・キリストを告白する。このお方は「真理はあなたがた自由にする」と言われた。私利私欲の思いに束縛され、それが自由であるかのような生き方は、いつも周りの誰かを不自由にしている。人類が解決を迫られている多くの課題は、神を畏れる心を失い、自分を神とするかのような自己中心的な生き方、人間の傲慢、貪欲の罪によってもたらされる事にわれらは気付かされる。自由とは選び取りである。主イエスは十字架の道を選ばれた。神の身分である方が、もっとも低いところに降りて来られ、苦悩する人々、貧困や病、差別、災害や戦争で悲しむ人々と出会って共に生きる道を選ばれた。人の罪を負い十字架まで忍ばれ、われらをあらゆる罪の束縛から解放された。われらもまた、主イエスに倣う道に真の自由と希望を見出す。救いとは自分が神に無条件にかつ無限に愛されている事に目覚める事であると同時に、他者を愛する道を選び取り、共に生きる自由に目覚める事でもある。(2024.2.11)