『平和を望むなら・・・』:マタイによる福音書5章43−45節

教会近くの台原森林公園には「ホタルの里」がある。毎年6月は楽しみのひとつだ。蛍が飛び交う幻想的な乱舞、人為的ではない自然の光景に心が和み、癒される。ここには敵意もなく、恐怖もない。誰もがウットリと静かに平和の時を過ごす。神は平和を望まれる。さらに「敵を愛しなさい」という最も困難な道を示される。「If you want peace, you don’t talk to your friends. You talk to your enemies. もしあなたが平和を望むなら、友とは話さず、敵と話しなさい」と語ったデズモンド・ツツは、南アフリカの平和のために尽力し、ノーベル平和賞を受賞したキリスト教(聖公会)の指導者であった。また、リンカーン大統領は、選挙運動の大敵であった人物を組閣の際に長官に抜擢した。彼は味方だけでなく、敵を重要なポストに起用したのだ。その人物は以降、大統領と国のために多大な貢献をしたという。敵意をむき出しにして憎しみと暴力に屈服した社会は一層深刻な混乱と無秩序を招いて、戦争さえ引き起こす。神は善人も悪人をも敵とみなさず、愛をもたらすお方。主イエスはその生涯において神の愛を具現化されたのである。(2022/6/26)

2022/6/26(日)礼拝講壇生花 by ISHIMARU