『風通しの良い教会』:ヨハネによる福音書3章8節

カルト教団に特徴的なのは、信徒と指導者の間にある序列の構図であり、その組織力である。バプテストの教会は政教分離の立場を重視し、運営は民主主義を選び取る「信徒の教会」と言われる。牧師も信徒の一人であり、礼拝と牧会の専従者にすぎない。教会は指導力や組織力、教化訓練など支配力を追求すべきでない。それはハラスメントの温床となり得る。われらには階級も序列も修行などの訓練もない。ゆえに、隙だらけでゆるい組織かも知れない。それは、一人ひとり固有の人格的存在として大切にされることを重んじるからだ。むしろ隙のない組織は危険なようにさえ思う。個性や多様性が失われ、どこか閉鎖的で抜け道がなくなる。隙はあるが「風通しの良い教会」でありたい。献金したり、熱心に学ぶから愛され、救われるのではない。ひとり一人ありのままで既に神の愛を受けている。息苦しさが一新され、恐れが締め出されるような爽やかな風を受けつつ、聖霊の風に導かれるまま歩む群れでありたい。(2022.7.17)

2022.7.17(日)礼拝講壇生花 by YOSHIKO