「プランX(カイ)〜プランBが頓挫してもまだ望みがある!」ローマの信徒への手紙8:28-29節

物事は順風満帆にはいかないもの。ゆえに「プランB」など次善策は必須だ。人間が想定し得る希望の保険なるもの、その総称が「プランB」だとするならば、代理プランはいくらあってもキリがない。近年はVUCAの時代と呼ばれる。頭文字である「変動性Volatility」「不確実性Uncertainty」「複雑性Complexity」「曖昧性Ambiguity」を指しており、従来の常識、方法や手段がこれらの要素によって通用せず、将来予測が不能な時代なのだ・・・。完璧な代替案や計画などはない。絶対は神の領域である。だが、その絶対領域の中で神のプランが存在するという。預言者エレミヤは将来への希望が総崩れになった民に、「将来と希望を与える」神の計画があることを告げた(エレ29:11)。パウロもまた、神のご計画のもとでは万事が益とされ、一切が良い方向へと働くという確信を語っている(ロマ8:28)。たとえわれらの計画が破綻し、望みが絶たれたとしても、神の恵みのプランは前進する。どんなに将来が不確実で予測不能であろうとも、主イエスとつながり、彼と共に歩む者にとっては、すべてが無駄とならず希望として紡がれていく。「恵み(χάρις)」も「キリスト(Χριστός)」も、ギリシア語の頭文字は「X(カイ)」である。この神のプランはわれらを恵みから恵みへ、栄光から栄光へと主と同じ姿に造りかえ、(ロマ8:29/Ⅱコリ3:18)。神の愛のうちに御子の姿に似る者とされていく(ロマ8:29)。この希望はわれらを欺かない。(2022/8/7)

2022/8/7(日)礼拝講壇生花 by YOSHIKO