『顔と顔を合わせて』:コリントの信徒への手紙第一13章12−13節

新型コロナ感染症により対面での活動が制限されて丸3年。マスクに遮られて直接お互いの顔を見合わせる機会が減少していた。今春卒業を迎えた中学・高校生にとっては卒業アルバムを見て初めて同窓生の素顔を知った人もいる。欧米人は一般的にマスク着用を好まないという。互いに口元の表情で相手とのコミュニケーションを取ることが多いからだ。一方、東アジア系は目元で相手の感情を読み取ったりするので、サングラスなど目元を隠す人を怪しんだり不信感を抱く傾向にある。人は互いに顔と顔を合わせて素顔に触れることで相手を知り、通じ合う手掛かりを得ていると言える。Ⅰコリント13章には「愛の賛歌」が綴られる。もし愛に素顔があるとすれば、どれだけ愛の実体を知り得るだろう。その表情は覆われ秘められており、われらはその一部しか知り得ない。しかし、遮るものが取り除かれて顔と顔を合わせるようにはっきりと知る時が来るという。その時、われらは神の御顔(素顔)が慈愛そのものである事をはっきりと知る。神は愛であり、完全な愛は恐れを締め出す(Ⅰヨハネ4:18)。われらが信じた先で待ち受けている希望は、不信感や疑念、不安の一切が退いて永遠に存続する神の愛との出会いである。教会暦は受難週に入った。キリストの十字架にあらわされた愛は、今も一人ひとりその素顔のまま、ありのままの姿で神に愛されている事を伝えている。(2023.4.2)


2023,4,2(日)礼拝講壇生花 by ISHIMARU