「主はわが光、わが救い」詩編27編1節

オックスフォード大学(英国)は、現存する大学では世界で3番目に古く、常にトップレベルを保つ名門大学だ。2023年世界大学ランキングでも7年連続1位を獲得している(THE2023)。紋章にはラテン語で次の言葉が刻まれている。「Dominus illuminatio mea」これは「主はわが光」という意味で聖書の詩編27編1節の言葉である。世界がその権威と認める名門大学は、キリスト教と深いつながりをもっている。特に西ヨーロッパでは各地に教会立の「学校」がつくられ、修道士たちが秩序正しく信仰生活をしながら「学問」を発展させた・・・。「主はわが光」。「主」は、われらと共におられる「神」の呼称である。「光」は命を育み、照らすものを輝かせる。この「光」は何を照らすのだろうか?正面からの「光」にわれらは耐えられない。眩しくて直視できないからだ。「主はわが光」としてとらえるとき、「光」は自分の見るべき方向を照らす。われらの人生はボートを漕ぐように後ろ向きで前へと進んでいく。目前に見えるのは過去の風景。未来は背後にあって見えない。しかし神は、われらと共にいて、見るべきものを照らして輝かせる。主にあっては、過去も恵みに輝きだし、見えない背後も明るく照らして希望へと招く。「主はわが光、わが救い。」われらの前にも後ろにも救いがある。向かうべき場所は絶望ではない。恵みから恵みへと、歓喜の道に運ばれるのだ。(2023.5.21)

 


2023.5.21(日)礼拝講壇生花 by ISHIMARU